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ハシブトガラス

①ハシブトガラス(2016年4月12日・京都御苑)(撮影:会員)
生 態

留鳥として海岸、農耕地、山地、市街地など府内の全域に生息する。
近年、人の出す残飯類を漁る都市型の野鳥としてその数を増しつつあり、問題となっている。
また、市街地周辺でも繁殖も増加傾向にある。
「カァカァ」とか「アーアー」と鳴く。

大きさ・体色
全長:56.5cm 雌雄同色
出現頻度
◎:京都府内で普通に見聞される
渡り区分
留鳥:年間を通して京都府内に生息している鳥
学 名
Corvus macrorhynchos
英 名
Jungle Crow
カラス科
探鳥会月別出現確率(2000~2014年の探鳥会での出現率を月別に示したもの・例…0.3は30%)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
確率 0.9 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 0.9 0.9 0.9 1.0 0.9 1.0
動画図鑑
①ハシブトガラス(声)(1998年4月16日・宝ヶ池 他)
鳥ビア

芭蕉も大嫌い
人間に最も嫌われる鳥は、カラスでしょう。松尾芭蕉も大嫌いだったようで、『烏之賦』という散文で口を極めて罵っています。現代語訳すると、以下のような内容。
「カラスは性格がねじれていて強悪で、トビをあなどり、タカも恐れずにチョッカイを出す。肉はカモに比べようもなくまずく、声もウグイスとは大違い。しかも、鳴けば人に不正の心を抱かせ、必ず凶事が起きる…」。かなりの嫌いようですが、後半はさらにヒートアップします。
「人里では栗や柿の実を荒らし、田畑では農作物を食い散らす。小鳥の卵を盗み、沼のカエルを食う。人の屍を狙い、牛や馬の内臓をむさぼる。(略)まるで、表面だけ墨染めの衣をまとった偽坊主のようだ。中国の伝説の3本足のカラスのように、矢に打たれて死ぬがいい」。
 
その一方で、芭蕉はカラスを句に詠んでいます。

枯れ枝に 烏の止まりたるや 秋の暮れ

風景としての烏は絵になるから許す、ということでしょうか。他にもカラスの句があって、

ひごろ憎き 烏も雪の 朝(あした)哉
(大嫌いなカラスも朝の雪に映えると風情がある)

やっぱり、嫌いなようです。

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