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巨椋鳥類生息調査

北陸新幹線は現在、金沢-敦賀間の2023年春開業を目指して延伸工事が行われています。そして、敦賀-小浜-京都-松井山手-新大阪のルートが決定し、2031年着工・2046年開業に向けて計画が進められています。
小浜-京都間の具体的なルートは未定ですが、北山をトンネルで貫き、市街地は土地の所有権が及ばない地下40m以下の大深度工法によって京都駅につなぐと推測されます。そして、京都-松井山手間は、京都駅から上鳥羽あたりまでは大深度工法、上鳥羽から地上に出て、阪神高速8号京都線・第二京阪道路の高架の上に新幹線を敷設するか、新たに用地を買収して新幹線単独の高架を建設するものと考えられます。いずれにしても、巨椋干拓地を貫くことは間違いないようです(地図参照)。
この巨椋干拓地は京都府内における極めて重要な野鳥生息地です。新幹線の敷設によってその良好な環境が損なわれ、生息状況が大きく変化することが予想されることから、当支部では以下の鳥類生息調査を実施しています。

①秋期シギ・チドリ類生息調査

8月~10月はシギやチドリが渡ってきます。また、京都府が絶滅危惧種に指定しているタマシギ(写真)は巨椋干拓地で繁殖しています。その実態を調査するため、8月~10月中旬、調査員が干拓地を巡回して種類や個体数、繁殖行動を記録しています。

②冬期猛きん類等生息調査

冬はタカ類、ハヤブサ類、フクロウ類など猛きんが生息しており、コミミズク(写真)やケリの局地的な生息地として京都府自然200選に選ばれています。また、ハヤブサの仲間であるチョウゲンボウも多数観察されています。
これら猛きん類の生息状況を調査するため、12月~3月中旬、調査員が巨椋干拓地を巡回して種類や個体数を記録しています。


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