夏鳥として、府内全域の平地から低山の落葉広葉樹林に渡来。樹の横枝にコケでお椀型の巣を作る。
「チッ、チョ、チュチュチョ、ツィー…」などさまざまな声を組み合わせてさえずる(動画図鑑②参照)。
あまり知られていないが、他の鳥のさえずりをものまねする(「鳥ビア」参照)。
9月下旬~10月中旬は、市街地の公園などで渡り途中の個体が単独または数羽でいることがある。
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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回数 | 16 | 18 | 1 | 3 | 13 | 15 | 1 | 1 |
意外なものまね上手
あまり知られていませんが、コサメビタキはものまね上手で、他の鳥の声をまねします。生涯アマチュアを貫いた野鳥研究家・仁部富之助は以下のように書いています。
「従来あまり知られていないようだが、可憐(かれん)なコサメビタキもまた声色使いである。その巧みさは決してモズにおとりはしない。擬声の範囲はだいたいモズと同様で、オオヨシキリ、ヒバリ、カシラダカのさえずりは最も得意でコカワラヒワ、クロツグミ、ツバメ、ホオジロ、シジュウカラも巧みにやってのける」。
また、『BIRDER』(2017年10月号)でも「意外なものまね上手」として本種を取り上げ、以下のように報告しています。
「愛知県の観察では、サンコウチョウ、モズ、キビタキ、ヒヨドリ、メジロ、オオルリ、マミジロ、ジュウイチ、ツミ、サシバ、カワラヒワ、シジュウカラ、ヤマガラ、ツバメなど、聞き取れた種だけでも10種類以上に及んだ」。