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コウノトリ

①コウノトリ(撮影:野村明)
生 態

国の特別天然記念物。
豊岡市で放鳥された個体とは別に、まれに中国大陸から迷行してくる個体があり、京都府でもこれまでに八木町、綾部市、峰山町、福知山市などで観察されている。
近年は放鳥個体が各地で観察されるようになった。
成鳥は声を出さずくちばしを叩き合わせカタカタと音を出すクラッタリングを行う(動画②参照)。

大きさ・体色
全長:112cm 翼開長:200cm 雌雄同色
出現頻度
X:京都府内では見聞の機会がごく少ない(国内の他の地域ではその限りではない)
渡り区分
迷鳥:本来の生息地や渡りルートから外れて京都府に渡来した鳥
学 名
Ciconia boyciana
英 名
Oriental White Stork
コウノトリ科
京都府RDB
月別記録回数(主に2000~2015年に報告された記録のみを月別に集計したもの)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
回数 2 2             1   3 2
写真図鑑
②コウノトリ(撮影:野村明)
③コウノトリ(撮影:野村明)
動画図鑑
①コウノトリ
②コウノトリ(クラッタリング)
鳥ビア

野鳥と考古学
考古学者によると、縄文時代の遺跡からは鳥の骨がたくさん出土する一方、弥生時代になると骨が少なくなり、鳥を描いた銅鐸や土器が多くなるそうです。
縄文時代には食糧でしかなかった鳥が、稲作が始まった弥生時代には何かの象徴として儀礼的に扱われるようになったからとのこと。
 
これまでに発見された約500点の銅鐸のうち約20点に鳥が描かれていて、特徴はクチバシや首、脚が長いこと。サギやコウノトリではないかと推測されています。
それを裏づけるように、大阪府の池島・福万寺遺跡の水田跡でコウノトリの足跡が発見されました。
 
狩猟から稲作に変化することで、人間が森から低湿地帯に移住し、身近な場所に水田を作ったために、水辺に生息する野鳥と接する機会が増えたと考えられます。
野鳥から考える考古学という視点もあるわけですね。

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