夏~秋はシギ・チドリ、冬は猛禽 巨椋干拓地
【概況・環境】
巨椋池干拓地は京都市伏見区~宇治市~久御山町に広がる農耕地。干拓される前の巨椋池は水域面積約800ヘクタールの京都府最大の池で、宇治川の遊水地として洪水時の水を一時的に溜める役割を果たしていました。その巨椋池が昭和8年から16年にかけて干拓され、634ヘクタールの水田に生まれ変わりました。
その後の減反政策によって、現在は一面の水田ではなく、野菜畑(特に九条ネギ)や麦畑、ビニールハウスなど多様な農耕地に変貌しています。
【鳥相】
留鳥のケリ、イソシギ、タマシギに加え、夏から秋にかけてコチドリ、トウネン、ムナグロ、タカブシギ、アオアシシギ、チュウジシギ、オオジシギなどのほかセイタカシギやエリマキシギなども渡来します。
冬になると、農耕地に集るドバトやスズメなどを狙ってオオタカ、ハイタカ、ハヤブサ、ノスリ、チョウゲンボウ、コチョウゲンボウなどの猛禽がやってきます。このほか、ニュウナイスズメ、オオジュリン、ミヤマガラスなどの冬鳥も見られます。
【コース】
広大な農耕地のあちこちに鳥が点在しているため、特にコースはありません。シギ・チドリは湛水休耕田にいるので、写真のような水田を探しながら探鳥します。
国道24号線の西側を南北に流れる古川でもアオアシシギやコチドリなどが見られます。
(2024年4月更新)