カワセミの住む川 山科川
【概況・環境】
山科川は京都市山科区を南北に流れる一級河川です。上醍醐の高塚山東麓から出た音羽川が山科区小山で山科川と名称を変えて、東海道新幹線の北側で四宮川、安祥寺川と合流して、新十条通の椥辻(なぎつじ)橋をくぐり、さらに名神高速道の北側で旧安祥寺川と合流して、伏見区醍醐から六地蔵を経て桃山で一級河川宇治川に合流します。
普段の水量は少ないものの近年、下水道が整備されて川の水質が飛躍的によくなり、コイや小魚がたくさん住めるようになりました。川幅(約33m)が野鳥を警戒させない程度に狭く、カワセミのいる川としてバーダーに知られています。
【鳥相】
通年でカルガモ、アオサギ、コサギ、イソシギ、カワセミ、ムクドリ、イソヒヨドリなど見慣れた鳥たちがいて、時にはハイタカ、チョウゲンボウが舞います。
冬になるとコガモ、ダイサギ、イカルチドリ、タシギ、ジョウビタキが来て、イワツバメが越冬し、春秋の渡りの季節にはニュウナイスズメ、ハチクマ、ノスリ、ノビタキなどが通過していきます。じっくり観察しましょう。
【コース】
遊歩道が整備されている新十条通椥辻橋付近から伏見区醍醐の折戸公園の先、太元橋までの2.6kmの両岸を探鳥します。健脚の方なら新六地蔵橋までの4.5kmも歩きやすいです。
まず、山科区役所南側の新十条通を西に進み、前方の小高い丘に向かって歩くと椥辻橋が見えてきます。ここが探鳥の起点です。 椥辻橋の左岸から遊歩道に入ります。橋桁の裏面にはイワツバメの巣が密集していて、上空から鳴き声がするかもしれません。カワセミは通年いますので鳴き声に注意して左岸を南下します。
渡りの時期はノビタキやオオヨシキリが一休み。チョウゲンボウは通年、ハイタカは冬季に見ることがありますので、スズメやムクドリなどの鋭い声が聞こえたら上空をチェック。
春は左岸の桜並木がみごとですがスズメの盗蜜で路面に花が散乱していることも。ニュウナイスズメもチェックしましょう。右岸にアラカシの林が見えてくると勧修寺公園です。川の流れが堰でゆるくなりカモ類、サギ類がいます。対岸のカシ林には毎年アオバトが越冬にきて、午前中に運がよければ木に止まっている姿を見ること
ができるでしょう。
名神高速道をくぐる手前で旧安祥寺川が合流し、上流はカモ類の休息場所になっています。名神高速道両脇の道路を信号に注意して渡りましょう。山科川は東手橋辺りから川幅が少し広くなって流れが緩やかになり、カワセミやカモ類が採餌に忙しそうです。
閑林寺橋を過ぎて左岸を行くとコース最終地の醍醐折戸公園が見えてきます。冬はこのあたりの河床にコサギの集団、カモ類、時にはカ
ワアイサ、タシギやイカルチドリがいることもあります。春はカルガモやマガモ交雑種のヒナ連れをよく見かけます。春から夏は川の上空にツバメ、コシアカツバメ、イワツバメが飛んでいます。カワセミは通年見られることでしょう。
閑林寺橋から右岸を歩くと、西側に大岩山に続く山域がせまり上昇気流が起きやすいため、秋のタカの渡り時期や冬には猛禽類が帆翔していることがあります。また堤防沿いにいろいろな樹木が植えられていて、エナガ、メジロ、シジュウカラなどに出会うことができますが、最終地の大元橋で左岸に折り返すことになります。