JR山陰本線・保津峡の最後のトンネルを過ぎると、亀岡盆地ののどかな田畑が広がる。馬堀駅で下車して、車窓から眺めた鵜ノ川の方向に歩を進める。
季節が初夏だと、たくさんのイワツバメが甲高い声で迎えてくれる。鵜ノ川に架かる橋の裏に、彼らのコロニーがある。
JRとトロッコ列車の並んだガードをくぐると、いよいよ遊水地の広大な原っぱが広がる。ラフティング団体に声をかけ保津川下りに手を振って、いよいよ双眼鏡を握り直す。
対岸の山裾にはウグイスが囀り、ヒヨドリが飛び交う。並んだテトラポッドの上に、小魚を狙うカワセミを見ることも!
川沿いの葦原を行くとオオヨシキリが忙しく鳴き交わし、石の河原にはイカルチドリが卵を抱えてうずくまる。欄干のない保津小橋を車の往来のない間に渡ると、植樹されたばかりの桜と楓の並木が迎えてくれる。
草原のヒバリを見上げて、キジの飛び立ちに驚かされながら保津橋の影に潜り込む。保津橋を渡り亀岡駅までは、約10分。
次に、冬の保護区では 北風と時雨の対策を十分して、枯れ野原へと歩き出すと、川岸にはアオサギがたたずみ、カワウやカイツブリが水面に浮かび顔を出す。
上空にはホバリングするミサゴ、対岸の稜線の枯れ木には、翼を休めるオオタカ。草むらからは、アオジやカシラダカが顔を出す。
広い草原に進むと、ツグミやホオジロが飛び出してくる。枯れ草の穂には、優しく鳴き交わすベニマシコの姿も。小鳥たちを狙う、ハイタカ、チョウゲンボウ、チュウヒが頭の上を飛んでいく。
保津小橋の上からカモの姿が見られたら、橋を渡らずにそのまま右岸沿いに亀岡駅へと向かうのもよい。
★ちょっと寄り道★
保津橋まで来たら、そのまま宇津根橋まで歩くのもお薦め。またはJR亀岡駅から二つ先の千代川駅にて電車を降りて、保津川右岸を亀岡駅まで歩くコースもよい。
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