下鴨神社は鴨川と高野川の合流点にあり、678年の創建とされています。葵祭(あおいまつり)や流鏑馬(やぶさめ)などの行事が行われ、世界文化遺産にも登録されています。国宝の建物も2棟あり、境内を取り囲む「糺(ただす)の森」は東京ドーム3個分の面積に樹齢100~600年の巨木が約600本群生しています。これは平安京以前の原生林の状態を伝える貴重な自然林とされています。
末社には八咫烏(やたがらす)を祭るお社もあり、三本脚のカラスは日本サッカー協会のシンボルマークとして用いられています。
京都支部では2015年から毎月第一水曜日(2019年4月からは第一火曜日)に定例の平日探鳥会を開いています。探鳥会は、京阪「出町柳」駅前に集合し、鴨川と高野川の合流点から観察を始めます。冬のシーズンはヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモなどのカモ類をはじめ、ユリカモメなど水鳥がゆっくり観察できます。ダイサギやコサギ、アオサギなども多く見られ、上空にはトビが群れで旋回しているのもよく見られます。
高野川を上流に向かって行くと、川沿いにモズやジョウビタキの姿もよく見かけます。また、中州ではハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイにもよく出会います。
下鴨神社の表参道から「糺の森」に入ると、ムクノキやケヤキ、エノキなどニレ科の樹木が並び、葉が落ちる冬には明るい森になります。低い木の枝先にはシジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、メジロなどかわいらしい小鳥が見られ、エノキやムクノキの実はヒヨドリやムクドリが好んで食べにきます。
落ち葉の降り積もった頃にはシロハラなどが地中の昆虫や雑草の種子を探しにたくさん集まります。特に黄色いくちばしのイカルが集まって大群になると壮観で、参加者に人気があります。河合神社で鳥合わせをして探鳥会は終了します。
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