三川合流は、淀川の三つの支川(木津川、宇治川、桂川)が八幡市付近で合流する一帯を指し、「京都の自然200選」(地形・地質部門)に選ばれています。木津川と宇治川に挟まれる背割堤は、公園整備された桜並木となっていて、開花すると花見の人出でにぎわいます。
京都支部は、毎年1月、4月、時には9月に探鳥会を開催しています。ここでは、6月に歩いた探鳥コースに沿ってご案内しましょう。京阪電車「八幡市」駅の改札を出て左に行くと踏切があります。線路を渡って北に進むと、堤防上の府道13号(旧国道1号線)御幸橋のたもとに出ます。
木津川の流れを見下ろすと、砂礫地(されきち)にイカルチドリやイソシギ、セキレイ類を見ることができます。ヨシ原では、オオヨシキリの声がひときわにぎやかです。木津川を渡ると背割堤公園、入り口には簡易トイレも設置されています。背割堤のサクラ並木(1.4kmの遊歩道)を歩くと、ウグイスやメジロ、シジュウカラ、コゲラの声が聞こえてきます。時にはホトトギスの声も。
満々と水をたたえて流れる宇治川を渡ると宇治川右岸河川敷でホオジロが盛んにさえずっています。堤防上の自転車道に沿って桂川左岸を少し上流に進み、京滋バイパス橋の手前で下の河川敷に下ります。ヨシ原では、オオヨシキリ、セッカ、桂川の浅瀬では、カワセミやサギ類が見られます。
この後、桂川左岸に沿って下流に歩くのですが、いったん自転車道に戻り、かわきた運動公園を通り抜けて桂川左岸の小道に入ります。この辺りから宇治川、桂川合流地点まで河畔林が発達していたのですが、2013年秋の台風による増水で、多くの高木が倒れてしまいました。また小道も荒れてしまい、コンクリートの護岸広場で引き返すことにします。
春は通過する夏鳥たちが立ち寄り、渡去前の冬鳥もいて、出現種数も多くなります。4月の探鳥会でコムクドリの通過が見られるのもここならでは。初秋はサシバやハチクマが上空を通過するのが見られ、ノビタキの通過に続き、秋が深まると冬鳥が姿を見せます。冬は、越冬する小鳥たちや、カモ類、タカ類でにぎわいます。1月の探鳥会では、ベニマシコが呼び物になっています。
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