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キビタキ

①キビタキ♂(撮影:会員)
生 態

夏鳥として全国に渡来し、主に落葉広葉樹林で繁殖する。
京都府内には4月中旬~5月上旬に現れ、10月上旬~下旬に渡去する。
府南部よりも北部の日本海側山地の方が個体数が多いようである。
「森のピッコロ奏者」と呼ばれるように、明るくリズミカルにさえずる(動画図鑑①参照)。
渡りの時期は、低山、社寺林、公園などでも見られる。

大きさ・体色
全長:13.5cm 雌雄別色
出現頻度
◎:京都府内で普通に見聞される
渡り区分
夏鳥:春に京都府へ渡来して繁殖し、秋に渡り去る鳥
学 名
Ficedula narcissina
英 名
Narcissus Flycatcher
ヒタキ科
探鳥会月別出現確率(2000~2014年の探鳥会での出現率を月別に示したもの・例…0.3は30%)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
確率       0.4 0.6 0.6 0.2   0.0 0.1 0.0  
写真図鑑
②キビタキ♂(撮影:会員)
③キビタキ♀(撮影:会員)
動画図鑑
①キビタキ♂(さえずり)(2012年6月12 日・宇治白川)
②キビタキ
鳥ビア

キビタキ船長
昭和29年9月25日、青函連絡船の洞爺丸が台風によって沈没し、1000人以上の犠牲者が出ました。同じ日に、北海道で子育てを終えたキビタキが津軽海峡を南下していました。
多くのイカ釣り船が出漁していましたが、海が荒れ始めたので、船長たちは漁り火を消してフルスピードで下北半島へ帰り始めます。その一人田畑さんは、航行中に鳥の声を聞きました。
 
大荒れの海を見ると、数百~数千羽のキビタキが海面すれすれに飛んだり、波にさらわれたりしています。船がスピードダウンして危険であるにもかかわらず、漁り火を点けっぱなしにしてキビタキを集め、船にびっしりと止まらせたまま母港に向かいました。 帰港するとキビタキは次々に飛び出します。以来、田端さんは「キビタキ船長」と呼ばれるようになったそうです。
 
この話にはエピローグがあって、田畑さんが亡くなった後も、その心意気は津軽海峡で漁をする船長たちに受け継がれ、函館港の漁船は出港時に集魚灯を点けたまま出航し、南へ渡る夏鳥の移動を支援。そして、沖合までくると、鳥たちは青森県を母港とするイカ釣り船に乗り換え、本州まで運ばれるそうです。

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