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オオヨシキリ

①オヨシキリ(様撮影:野村明)
生 態

夏鳥として日本全国に渡来し、川や湖などの周辺に広がるアシ原で繁殖する。
オスはアシの穂先にとまり、くちばしを大きく開けて「ギョギョシ、ギョギョシ」と騒がしいほどの声で鳴く(動画図鑑参照)。
京都府内には5月上旬に現れ、淀川水系や由良川水系、日本海側のアシ原で生息し、10月には渡去する。

大きさ・体色
全長:18.5cm 雌雄同色
出現頻度
◎:京都府内で普通に見聞される
渡り区分
夏鳥:春に京都府へ渡来して繁殖し、秋に渡り去る鳥
学 名
Acrocephalus orientalis
英 名
Oriental Reed Warbler
ヨシキリ科
探鳥会月別出現確率(2000~2014年の探鳥会での出現率を月別に示したもの・例…0.3は30%)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
確率       0.1 0.1 0.1 0.1 0.2 0.0 0.0    
写真図鑑
②オオヨシキリ(撮影:野村明)
③オオヨシキリ(撮影:野村明)
動画図鑑
①オオヨシキリのさえずり(2011年6月29日・宇治川)
②オオヨシキリのさえずり
鳥ビア

安眠妨害の鳥
昔の人は本種を鳴き声から「行々子」と名づけました。「仰々しい」というニュアンスも含めていたのではないでしょうか。この鳥は夜中にも鳴きます。
「行々子」は俳句では夏の季語。松尾芭蕉には次の1句があります。
能なしの 眠たし我を 行々子
意味は、「何の能もない上にただ眠たいだけの私に、オオヨシキリが鳴きたてる。お願いだから静かに寝させておくれ」。
 
この句は『嵯峨日記』に収められているので、当時の嵐山周辺ではオオヨシキリがたくさん繁殖していたのでしょう。芭蕉にとっては、昼も夜も鳴いて安眠を妨げる厄介な鳥だったわけです。
一茶も次の俳句を残しています。こちらは、オオヨシキリの声と静かに流れる川を対比させた句。
行々子 大河はしんと 流れけり

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