ハシビロガモ
①ハシビロガモ♂(撮影:会員)
生 態
北海道では少数が繁殖しているが、大部分は冬鳥として、九州地方以北の湖沼、河川、入江などに渡来する。
府内にも、池や河川にやって来るが、数は少ない。
平たいクチバシを水面に浮かべてプランクトンを水ごと吸い込み、歯ブラシ状の突起で濾し取って食べる(動画図鑑②および下段「鳥ビア」参照)。
大きさ・体色
全長:50cm 雌雄別色
出現頻度
◎:京都府内で普通に見聞される
渡り区分
冬鳥:秋に京都府へ渡来して越冬し、春に渡り去る鳥
学 名
Anas clypeata
英 名
Commons shoveler
科
カモ科
探鳥会月別出現確率(2000~2014年の探鳥会での出現率を月別に示したもの・例…0.3は30%)
月 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
確率 |
0.1 |
0.1 |
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0.1 |
0.1 |
0.2 |
写真図鑑
動画図鑑
①ハシビロガモ(2012年1月4 日・宇治木幡池)
②ハシビロガモ(採餌・♂♀)(2011年1月31日・宇治木幡池)
鳥ビア
ハシビロガモのくちばし
扁平でしゃもじ型のくちばしから命名されたハシビロガモ。英名Shovelerもシャベル型のくちばしに由来します。
そのくちばしの縁にある板歯(ばんし)と呼ばれるくし状の突起(下)は他のカモより発達しており、水面に浮かぶプランクトンや小さな種子をこし取るろ過器の役目を果たしています。
この板歯は人間の歯と異なり、カルシウムではなくタンパク質が変化したもので、人間の爪に相当します。写真のように、上くちばしがへの字型に湾曲しているのは、餌をこし取った後の水が排出しやすいため。