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京都御苑(京都市上京区)秋・冬編

九条池

京都御苑「春・夏編」に続く「秋・冬編」です。
真夏にはどこかへ(避暑に?)行っていたイカルが戻ってくるのが初秋、9月です。下旬には、近衛邸跡の池や九条池に早々とマガモが渡ってくることがあります。繁殖地から戻ったカワセミも出るかもしれません。

 

秋は囀らないので見つけにくいですが、ここを中継点として南の国へ渡ってゆくキビタキやオオルリ、それにコサメビタキやエゾビタキの姿も探しましょう。京都御苑では、エゾビタキはなぜか春の記録がありません。渡りのコースが秋と違うのでしょうか? 運がよければメボソムシクイに出会えるかも…。繁殖地の山を下りてきたモズが、冬の縄張りを確保しようと高鳴きするのもこのころです。

 

10月に入ると、センダイムシクイやクロツグミ、時にはマミチャジナイやアカハラが通過していきます。中旬には、冬鳥のはしりとしてビンズイやシメが姿を現すでしょう。
カラの混群にキクイタダキやヒガラが混じっていることがあるので、じっくり探しましょう。松の木が多数植えられている京都御苑は、京都府内有数のビンズイ越冬地です。冬期のビンズイは地面に落ちた松の実を主食にしているようです。

 

11月には、ジョウビタキ、ルリビタキ、シロハラ、ツグミ、アオジなど、冬鳥の主流派が姿を見せるようになります。シロハラとツグミは、京都御苑の冬鳥の中でも個体数が多い種です。
秋・冬の京都御苑で探鳥するときは、上空を飛ぶ猛禽類にも注意しましょう。苑内はハイタカやオオタカの餌場になっているようで、捕えたドバトの羽根を樹上でむしっているオオタカを見たことがあります。ノスリも飛ぶかもしれません。ハチクマの渡りが見られることもあります。空にはショウドウツバメのほかに、アマツバメやヒメアマツバメが舞うこともあります。

 

ここで秋・冬期に記録された希少種としては、ミゾゴイ、フクロウ、ノゴマ、オジロビタキ、コイカルなどが挙げられます。
コゲラ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、メジロ、ムクドリ、スズメ、カワラヒワなどの留鳥はもちろん秋冬にも健在です。
日本野鳥の会京都支部では、10月から5月まで、この京都御苑で毎月定例探鳥会を開催しています。

*画像や地図はクリックすると大きく表示されます。

京都御苑(京都市上京区)秋・冬編詳細情報

おすすめ時期
10~3月
京都御苑へのアクセス
地下鉄烏丸線「今出川」または「丸太町」下車
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